音楽で人が、街が元気になる。ヤマハ音楽の街づくり事業”おとまち”。

16.12.26

音楽で人が、街が元気になる。ヤマハ音楽の街づくり事業”おとまち”。

街の音楽教室や、楽器やオーディオ製品の製造・販売など、これまでも様々なかたちで人々に音楽の楽しみを伝えてきたヤマハさん。
 
今回は音楽を通してコミュニティづくりに取り組む、音楽の街づくり事業「おとまち」について、その一例である「渋谷ズンチャカ!」の紹介を通してお伝えします!
 
 
 

人が響きあう街をつくる。「おとまち」の始まり。


 

震災以降に再認識された、コミュニティの重要性。


ヤマハは60年以上にわたり、音楽教室事業を通して、音楽の楽しさを人びとに伝えてきました。音楽を習うということも大切ですが、一方、多くの方に開かれたスペースで音楽を楽しんで頂きたいという思いから「おとまち」はスタートしました。
 
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事業が始まったのは2009年ですが、2011年に起きた東日本大震災以降、コミュニティの重要性を改めて感じる方が増え、様々なところから「おとまち」の取り組みについて興味を持って頂いたり、ご連絡を頂戴することが多くなりました。
 

音楽を楽しむことを、人びとに伝えたい。


1950年代、ヤマハの四代目社長の川上源一が欧米視察をした際に、訪問した家庭でギターやピアノの演奏によるもてなしを受け感銘したそうです。日本でも、手軽に演奏できる楽器を普及させたい。音楽は楽しみながら学べるはずだと思ったそうです。
 
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当時の日本にはまだ音楽を楽しむという文化はなく、その状況を変えるために始めたのが音楽教室事業です。楽しむためにはある程度音楽を勉強する必要があることから、まず音楽を習う場として音楽教室が始まりました。
 

習うより楽しむ。


「おとまち」では、まずは音楽を楽しむことに焦点を当てた取り組みをしています。街というオープンな場所で、これまで音楽に接点がなかった人にも音楽を楽しんでいただきたい。その想いからこのような地域の方々との取り組みを始めました。
 
「おとまち」は、毎日の人の暮らしの中に溢れる生活の音や、ひとつの場に集う人のふれあいや温かさなどをもう一度見直し、それを新しいコミュニティ作りに生かしていこうという「おとまち事業」です。
 
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大都会・渋谷で自分が音を奏でる「渋谷ズンチャカ!」


 

渋谷を愛する人びとによる音楽祭「渋谷ズンチャカ!」が生まれたきっかけ。


市民参加型の音楽祭「渋谷ズンチャカ!」は、「再開発のため閉塞感が出てきている今の渋谷の街を、音楽で盛り上げてほしい」と、桑原敏武前渋谷区長から依頼を受けて2013年にスタートしました。
 
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既存の音楽祭と異なるのは、「これから渋谷の街をより良くしたい」という想いを持った人びとが共につくるイベントという点です。そんな想いを持った人びとが街で音を奏でることをきっかけにして渋谷の新しい街づくりに参加して頂ければと考えています。
 
再開発、工事、というと街がオフの時間に見えがちですが、これから街が新しく変わっていく、衣替えの時期でもあります。この音楽祭を通して、これから生まれ変わる渋谷という街を楽しみにする人が増えれば、閉塞感があるように見えた工事現場もワクワクした目線で見られるのではないかと思います。
 

響き合い、新しく生まれるアイディア


「渋谷ズンチャカ!」のボランティアチームには10代から50代まで、幅広い年代の方がいらっしゃいます。運営の際には、渋谷を舞台に新しいかたちの街づくりに取り組むNPO法人のシブヤ大学に協力を依頼し、市民参画の部分で大きくサポートして頂いています。立ち上げの際にも、シブヤ大学からの呼びかけを機に参加したという方が多かったです。
 
渋谷の街はそこに住んでいる方だけでなく、働く方、遊びに来る方たちの街でもあります。実際に「渋谷ズンチャカ!」のボランティアチームのメンバーはほとんどが渋谷の外に住んでいて、渋谷という街に外から関わってきた方々です。そうした方々が渋谷を自分の街と思えるようなシビックプライド醸成のきっかけになればと思い、取り組んでいます。
 
ボランティアチームのメンバーから聞いて嬉しかったのは、「渋谷ズンチャカ!」が終わって渋谷の街を歩いていたら、「来年はこの街でこんなことをしたい」というアイディアが次々と浮かぶようになったという言葉です。プレイベントから2回の本開催までの3年間で、地元の方々とチームの関係がどんどん深まってきました。
 
チームのメンバーがやりたいことだけをやっているのではなく、音楽祭というきっかけから、渋谷の街をより良くするために動いている、ということを地元の方々が徐々に理解してくださったからです。先の言葉は、自分たちが街に積極的に関わってきた結果、渋谷の街を自分のフィルターを通して考えられるようになったということだと思いますし、私たちもそのきっかけに繋がる取り組みができたのだと実感できました。
 
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音を聴くだけでなく、渋谷で音を鳴らす。


渋谷は音楽をはじめ色々な文化を生み出してきた街です。それを踏まえて「渋谷ズンチャカ!」ではさらなる文化の楽しみ方を提案したいと考えています。
 
次々と発信される情報を享受できる場所で、もし自分たちが発信する側になるとしたらどんなことをするだろうか、と参加する方に考えてもらいたいのです。
 
普段聴いているだけだった音楽を、自分が奏でている側になり、街の音楽を創り出していく。それを受け入れる懐の深さが、渋谷にはあると感じています。
 
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年代も職業も違う。音楽から生まれた新しい人の交流


 

主催者側がイベントを通して初めて音に触れることも。


この音楽祭の特徴として、これまで楽器の演奏経験がない方や、音楽の知識がない方も多く携わっている点が挙げられます。チームのメンバーに参加した理由を尋ねると、音楽が好きという以外に、街づくりに興味を持っている方も多いです。
 
これまで音楽に関わることのなかった人が音楽祭を作る側になるというのは、他ではなかなかないことなのではないかと思います。そのような人たちこそ、従来の音楽フェスの型にはまらない柔軟なアイディアも出せますし、一方で音楽に精通しているメンバーが本来の強みを生かして音楽面のサポートをすることで、「渋谷ズンチャカ!」が作り上げられます。
 

開かれた場所に集うことで、新しいコミュニティが生まれる。


来場者の方を見ると、本当に幅広い世代の方々が来てくださっていると感じます。親子連れの方や、音楽を聴いてふらっと立ち寄ってくださる海外の方もいらっしゃいます。「渋谷ズンチャカ!」自体が開かれた場なので、世代や国籍を超えて、様々な人が入って来やすいイベントになっていると思います。
 
職場や学校など、普段自分が所属しているコミュニティとは全く違う場所で生活している人との交流を求めて参加される方も多いので、幅広い世代間交流も生まれます。
 
「渋谷ズンチャカ!」の本番は一日だけですが、プロジェクト自体は365日間かけて作られるものです。その一日に向けての「364日」の方がむしろ本番であり、その意味では準備期間に生まれる交流自体が「渋谷ズンチャカ!」であるとも考えています。
 
「渋谷ズンチャカ!」は再び来年の第3回目に向けた活動を開始しますが、今年良かったことと、来年度の改善点を掛け合わせつつも、常に何か新しいことへの挑戦を心がけています。その年のチームメンバーでしか作り出せないものを形にしていきたいとチーム内でも話し合っています。
 
毎年変わりゆく街と共に、音楽祭も進化していくというのが「おとまち」の魅力です。今年「渋谷ズンチャカ!」を運営した人々だけでなく、今回偶然渋谷に訪れ「渋谷ズンチャカ!」に参加した方が、来年は運営側になるということも出てくると思います。
 
「渋谷ズンチャカ!」に携わった方から聞くのは、「チームのメンバーに出会えたことも幸せだし、このイベントに携われたことも幸せだった。この幸せを自分たちに留めてはいけない。次の世代にこの幸せな時間を受け継ぐために、自分たちは同じ場所に留まっていてはいけない。」という声でした。
 
その意味で、「おとまち」は街づくりであると同時に人づくりの面もあると感じます。音楽による街づくりを通して、未来の日本の担い手を育成することに一部分でも関わっていることは非常に有難いことだと感じています。
 
今後、ヤマハとしてのコトづくりを、様々な地域の皆さんと一緒に進めていき、それがさらに日本のこれからの文化をつくることに繋がればと考えています。
 
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