天皇家のまなざしを支えた老舗の技術力!「村田眼鏡舗」の一生もの眼鏡

16.07.22

天皇家のまなざしを支えた老舗の技術力!「村田眼鏡舗」の一生もの眼鏡

昭和天皇はじめ、伊藤博文、夏目漱石、島崎藤村などが名だたる政治家や文豪が愛した眼鏡「村田眼鏡舗(むらたがんきょうほ)」。職人技光る丁寧なオーダーメイド眼鏡をあつかう、日本橋の老舗眼鏡屋をご紹介します。

日本の眼鏡文化の開花とともにあるお店の歴史、そしてお店でしかできないこだわりの眼鏡づくりを、15代目社長の村田乾さんに教えていただきました!



日本の眼鏡文化の歴史は村田眼鏡舗にあり!



鏡師から時代の変化とともに眼鏡専門店へ転身。



当店は京都で御所から注文を受けていた、和鏡の鏡師として始まりました。当時の和鏡は、鏡としての機能より家紋などを入れステータスを示すもので、主に嫁入り道具などでつかわれていました。

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(和鏡の一種で当時の職人が作った家紋入りの柄鏡)

幕府のご用達の鏡師として、江戸へ移動しましたが、幕末以降文化と共に西洋の鏡が日本に入ってきたんです。銅に水銀を磨いたつくりでぼやけてしか映らない当時の和鏡に比べ、西洋の鏡はとても鮮明に映ったんです。そうして和鏡では商売が成り立たなくなってしまった。その時、眼鏡に目をつけた11代目が専門店として開業したんです。

ライフスタイルのための「かける眼鏡」の広まり


当時長崎などで雑貨として眼鏡を扱っているところはありましたが、眼鏡自体が、" 生活のためにかける " という用途で一般に広まっていなかった。眼鏡をかける人、作れる人がほとんどいなかった当時、眼鏡の技術を習得し専門店として開業した11代目は、きっと先見の明があったのでしょう。その後一般のかたに、現在と同じ眼鏡としてかけるように広まっていきました。

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長い人生をともにできるパートナーとしての眼鏡



ずっと使えるのは、「あたり」が心地よいその人にぴったりの眼鏡だから


専門店として始まって以来、多くの方に長い年月を越えてかけていただいているのは、かけていて心地がよい眼鏡だからです。お客様に合うよい眼鏡というものは、眼鏡が肌に触れる「あたり」の感覚がとても心地よい。これは職人技術が生み出す微妙な差です。時代は変わっても、人間の「心地よい」という感覚やその感じ方というのは変わりません。

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あたりがよいと、ものとしても美しく長く愛用できます。包丁も切るときのあたりの感覚がよいものは美しく滑らかに切れ、ものとして長持ちしますよね。眼鏡も、飾りの美しさとまた違う、機能美から生まれた美しさがあるので長く使っていただけるんです。

ずっとつながりあえるという魅力が、代々まかせられる信頼を生む。


当店の眼鏡は、お客様の生活の変化に合わせ長いお付き合いをさせていただけるよう、おつくりいただいた記録はずっと残してあります。2~3年に1回はご調整に来ていただけると、視力の落ち方の把握などこれからの予測も経つので、今後はこうなりますよとご説明もできる。先日は25 年ぶりにご調整に来られた方もいらっしゃいましたが、それほど長くお使いいただけます。

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「ここにきたら眼鏡をまかせられる!」というご信頼が、長くおつきあいをさせてもらえる我々の生命線になっています。ですから家族で何代にもわたって眼鏡をまかせてくださるお客様もたくさんいらっしゃるんです。


受け継がれてきた、ひとりひとりのライフスタイルによりそう眼鏡づくり


現在当店では、職人の手仕事でつくられるオーダーメイドの眼鏡と既製品の両方を販売しています。
かけ心地がよくなるように、お客様にあわせて一つ一つ調整しおつくりします。オーダーメイドの眼鏡でも既製品でも、お客様によりそいどうあわせるかという点では変わりはありません。

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(社是:今日だけは怒るな心配すな感謝して業をはげめ人に親切に)

眼鏡づくりのスタートは、なによりもまず「耳を傾ける」こと


当店が代々眼鏡づくりで一番大切に受け継いできたのは、お客様のお話を聞くことです。ライフスタイルにどんな眼鏡が必要なのかを、お客様からコミュニケーションを通して教えていただくんです。

レンズはそれぞれ焦点の合うところが決まっていますし、焦点の合わせ方は一人一人大きく違います。お話を聞くことで、どう調整し組み合わせていけばよいかがわかります。
たとえばお仕事場での環境などで、精密な作業をされているのか、画面を見る時間が長いのか、遠くを見ることが多いのかなど、教えていただくことは様々です。そのためお話を聞くときは生活やお仕事のことだけで1時間ほどお時間をいただいています。私たちにとって、その時お客様がお話しやすい雰囲気でいられるかということも非常に大切なことなんです。

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ぴったりの眼鏡をつくりあげる老舗の技


高い職人技術がお客様の希望を形にする。


オーダー眼鏡は、微妙な手仕事の差がでるので高い技術が必要です。
これまでは福井の鯖江にほとんど専属でやってくださる、日本で一番といってもよい腕利きの方にお願いしていました。しかしその方が廃業してしまい、お客様によい眼鏡をおつくりするのに、できあがるのがいつになるかわからない時期もありました。

ですが、5年ほど前に腕の良い職人さんと出会うことができ、今は技術が高い質のよいものをお客様にお届けできています。

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代々のよい眼鏡づくりをするための感覚や判断するものさしは「経験」から得ています。どれだけよい眼鏡に触り、わずかな差を感じられるか。経験の積み重ねで、こまかな感覚と判断力をたしかなものにしていくんです。

眼鏡をつくる際は、お客様のご希望に合わせた眼鏡の完成形を頭の中に描き、それを職人さんにお伝えします。わずかな差が判断できる感性を身につけておかないと、職人さんにもお願いできず、よいものができません。ですからよい眼鏡づくりにつながるかどうかは、長年培ってきた経験が頼りなんです。


これまでも、これからも。一生もの眼鏡を必要とされる方のために。


最近では、若い方でもオーダーでお越しになる方はいらっしゃいます。でも、これだけ色々と眼鏡屋さんがありますので、青山などデザイン性重視のお店もあるし、商店街には地域密着のお店もある。視力や焦点など、目の問題で苦労が少ない若いときは、自由に選んで、色々試していくのもいいのかもしれません。

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技術力の高く質のよいものは、若いときはお金がなくて手に入れるのはなかなか厳しいです。でも「質のよいものを知る」ということはできます。知らないと、違いがわからないままずっといってしまいますから。今の20,30代の世代の方には、まず知る機会をつくって「こういうものがあるのか」という違いを知ってもらいたいですね。

そしていつか自分が生活や年齢の変化とともに、よりライフスタイルにあわせた、人生によりそうような眼鏡が必要となったときには、当店がそのご希望にこたえていきたいと思います。

店舗紹介:【村田眼鏡舗(むらたがんきょうほ)】


住所:東京都中央区日本橋室町3-3-3 CMビル
電話:03-3241-1913
営業時間:10:00〜19:00(土曜・日曜〜18:00)
休業日:祝日
>公式WEBサイトはこちら

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