地方とオフィス街のおなかをつなぐ。 新感覚アンテナショップ「ちよだいちば」

16.09.25

地方とオフィス街のおなかをつなぐ。 新感覚アンテナショップ「ちよだいちば」

オフィスビルばかりの神田の街の一角で、ひときわ違った色を持ったお店がありました。それが全国からの農産物や生産物を扱うアンテナショップ「ちよだいちば」さん。お店には今日もたくさんのオフィスワーカーがビジネスの合間をぬって旬の野菜に会いに、そしてお昼時には各地の食材がたっぷり入ったお弁当を求めて足を運びます。

印象的なのは訪れるお客さんに丁寧に生産地や生産者さんの話をする姿。それは単に販売するだけでなく、生産者の声を届けることで普段食の生産地とオフィスワーカーさん達とのつながりづくりを目指しているからでした。

今回はビジネス街と地域を、「食」が通してつないでいる「ちよだいちば」さんの活動とその背景を、店長の朝比奈さんからお聞きしたつながりから生まれた素敵なエピソードをまじえてご紹介します!



つながりを生むアンテナショップ、「ちよだいちば」の誕生。


都市が元気でいられる理由は?問いかけからスタートした取り組み。



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千代田区は日本を支える官庁や大きな企業が集まっていますよね。東京の中でも特にいろいろな機能を備えている地域です。しかしそれを支えているのは、地方でつくられたものなどが都市に届けられているから。私たちが都市で元気に仕事をして暮らせるのは、各地の豊かな生産地と美味しいものをつくってくれる生産者のみなさんがいるからです。

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こうした考えを背景に、人間にとって一番重要となる「食」を入口に消費地である都市(千代田区)と生産地である地方をつなごうとする官民連携事業「ちよだフードバレーネットワーク」を立ち上がりました。その発信を担う拠点でありシンボルとして 2 年前にオープンしたのが「ちよだいちば」なんです。運営をしているのは「ちよだフードバレーネットワーク」の事業の中核を担う NPO法人・農商工連携サポートセンターがしています。



ふと足と止めてしまう、オフィスワーカーを魅了する産地の宝。


2 年前のオープン当初は、お店の前の道を通られる方もあまりいらっしゃらなかったんです。

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しかし、声がけや立ちよっていただいた方とコミュニケーションを大切にすることで最近はお店の前を通られる方も多くなりました。また店頭に並ぶ色とりどりの新鮮な野菜や、変わった形の野菜に惹かれて立ち止まってくださる方も増えましたね。

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今では1日 1 回お仕事の合間や行き帰りに立ちよってお話をしてくださる方もいます。買った食材をオフィスに置いておくのが難しく、お昼に買った物を仕事終わりに取りによられるという利用をされる方もいらっしゃいます。

単身者・家族世帯に関係なく、生産物の話や背景に興味をもって来ていただけることが多いので、全体のおよそ7割の方がリピーターの方です。

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仕事の疲れもお昼の「食」を通じてエネルギーチャージ!


ちよだいちばではお昼に店頭で販売している農産物を使った手作り弁当を販売しています。オフィス街なので「お昼ご飯どうする?」というところから、ちよだいちばのお弁当をお求め頂いて、興味を持っていただくことも多いです。栄養のある美味しい食材を使ったお弁当は仕事をされる方の活力にもなりますし、産地の魅力を実際に味わっていただける良い機会になっています。

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テラス席を開放しているので、商品を買われた方は自由にそこで食べていただけます。自炊をされる方でふだんからお弁当もつくられる方だと、ちよだいちばの商品を何か1品プラスして、お昼に自前のお弁当と一緒にテラスで召し上がる方もいますよ。

ビジネスの合間に味わえる美味しい学び。



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お昼の時間には手作りお弁当を使った「昼勉(ひるべん)」も開催しています。お弁当を購入してくださった方に、使われている食材などについて食べながら楽しんで知っていただくプチ勉強会です。お昼どき30分前後のコンパクトな会ですから、お昼時間の短いオフィスワーカーさんが参加しやすいですよ。

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「これ」が欲しくて。全国の逸品を求めて立ち寄るオフィスワーカー。


もちろんオフィス街なのでお客様は男性も多くいらっしゃいます。普段料理をされないような男性の方などでも、アイスやカップ製品、ポテトチップスやお酒のおつまみなど、普通はご当地にしかない珍しい逸品を求めて寄られるリピーターの方もいますね。

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ストーリーを伝える伝道師が、地域がつながる場を生み出す。


ビジネス街で働く方にとって、生産地の情報はなかなか伝わってこないですし、わかりづらいものですよね。立ち寄ってくださるオフィスワーカーの方にはコミュニケーションを通じて生産物にまつわるたくさんのストーリーをたくさんのことをお話しします。それは単に販売するだけでなく、生産者さんの声を届け消費地と生産地のつながりづくりを目的としているからです。

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反対に生産者さんは普段作っているものしか見れないですよね。作ったものがその後、都市でどのようなストーリーをたどるのかわからない。だからちよだいちばでは「美味しかったよ」「家で作ってみたんだ」と言ってくださるオフィスワーカーさんの声を、生産者さんに必ずお伝えします。

地域の美食を肴に。人のあたたかさが交流の玄関口に。



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ちよだいちばでは生産地のストーリーをより伝えるため、定期的に一つの生産地にフォーカスしたイベントをします。

その一つにオフィスワーカーさんが多い地域なので大人向けに「ちょい飲み」企画などがあります。これは地域の農産物を居酒屋の小料理風にして、それを肴にお酒を交わしながらオフィスワーカーの方と生産地の方とが交流できるイベントです。お仕事終わりの時間に始まり、ちよだいちばのテラスのはずがさながら新橋の飲み屋さんにいるかのような光景でとっても盛り上がるんです。

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こうした企画を通して地方の方と交流が生まれています。長崎県平戸市を取り上げ開催した時は、平戸の方と仲良くなり開催後に現地を訪ねたというお客様がいました。他には鹿児島県の鹿屋(かのや)を取り上げた際には、参加した地域のお母さんが郷土料理を作ってくださったんですが、それに感動したお客様が一週間後に現地に行かれたそうです。ビジネス街にもかかわらず、この場所が地域との交流の玄関口となりました。



地域と人をつなぐ、どこでもドアのような存在でありたい。


お仕事をされてると、夜はいつ帰れるかわからない、昼休みではないと時間が自由にとれない方の方が多いです。ですから、お昼休みなどでオフィスワーカーさんがより地域の方と触れ合えるきっかけとなるイベントや企画がないか、毎日考えてしまいますね。

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普段生産地とは縁がないビジネス街ですが、だからこそ普段つながりを持てないオフィスワーカーさんたちに地域の魅力の一部をここで感じてもらえたら嬉しいです。「本当はちよだいちばではこれだけしか見てないけど、もっと現地にはたくさん美味しいものがあるのかな、行ってみたいな」と感じて現地に行ってもらえるのが、私たちの最終的な着地点です。

食べ物を通してここからどこでもつながっていける、全国市町村の「食のどこでもドア」。そんな場所としてこれからも地方とこのビジネス街を、食の魅力を通じて結んでいきたいですね。




店舗紹介【ちよだいちば】
住所:東京都千代田区神田錦町2-7-14
電話:03-5577-3846
営業時間:11:30~18:00
休業日:土・日・祝
>公式WEBサイトはこちら

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